電子署名(TSA 対応 拡充版)マニュアル

RFC3161 タイムスタンプによる真正性保証、同意記録、監査ログ、法的要件対応の完全ガイド

📜 電子署名で業務効率化。法的根拠も万全。

書類をメール送信 → 署名者がリンククリック → 本人確認 → 電子署名 という 4 ステップで、法的効力を持つ署名書を取得。RFC3161 タイムスタンプにより第三者公認の「署名された時刻」を記録。監査ログで全履歴を追跡可能。不動産取引に必須の重要事項説明書、媒介契約書、その他書類の真正性を一元管理。

1. 電子署名でできること(ヒーロー)

ULSAPO の電子署名機能は、以下を実現します:

主な機能

必要な権限

⚠️ 重要: 本マニュアル記載の機能は法的効力を持つものとして設計されていますが、実際の契約成立・法的効力は、契約相手方・関連する民訴法の解釈、及び必要に応じて裁判所の判断に依存します。本機能の利用にあたっては、顧客との間で事前に「電子署名を受け入れる」ことの合意を得てください。

3. 最初の署名依頼を送る(STEP 1〜4)

1 ULSAPO にログイン → 左メニュー 「書類管理」「電子署名」「+ 新規依頼」 をクリック。
2 「ステップ 1: 書類をアップロード」
PDF ファイルを選択またはドラッグ&ドロップ。ファイルサイズ上限 50MB。
複数ページ対応(PDF が自動分割されます)。
3 「ステップ 2: 署名者情報」
署名者の氏名・メールアドレス・電話番号を入力。
複数署名者を追加する場合は「+ 署名者を追加」をクリック。
4 「ステップ 3: 署名位置設定」
PDF プレビューで各署名者の署名位置をクリック指定。
位置調整は後からも可能。
5 「ステップ 4: 送信」
「署名依頼を送信」ボタンをクリック。
署名者にメールが自動送信されます(カスタマイズ可)。
所要時間: 通常 3〜5 分で完了。ステータスは「署名待ち」に更新されます。

4. 署名者の体験フロー(受信から署名完了まで)

メール受信

署名者の元に以下の形式のメールが届きます:

署名画面へのアクセス

  1. メール内のリンクをクリック → 専用署名画面を開く
  2. 署名トークンが URL に含まれており、自動認識される
  3. 署名者本人確認のため、登録された電話番号に OTP(6 桁の数字)が SMS で送信

本人確認(OTP)

  1. 受け取った SMS の 6 桁コードを入力フィールドに入力
  2. 「本人確認を完了」をクリック
  3. 成功時、署名画面が表示される(失敗時は再送可能)

署名実施

  1. PDF プレビューで署名対象の書類を確認
  2. 署名ボタン(ペン先のアイコン)をクリック
  3. 署名パッド上でマウス/タッチペンで署名を描く
  4. 署名確認画面で「この署名を確定」をクリック

完了

モバイル対応: スマートフォン・タブレットからのアクセスにも対応。タッチペンでもマウスでも署名可。

5. RFC3161 タイムスタンプ(TSA)の仕組み

タイムスタンプとは

タイムスタンプは、「この電子データが〇〇年〇〇月〇〇日〇〇時に確実に存在していたことを、第三者が認証する」ための仕組みです。

ULSAPO での実装(Phase 1: 基本, Phase 2: RFC3161)

フェーズ実装内容タイムスタンプ形式
Phase 0署名実施時刻をシステム記録内部DB記録のみ
Phase 1: 証跡強化署名ハッシュ + メタデータ保存ULSAPO 独自形式
Phase 2: RFC3161 TSA 連携第三者認証局(TSA)に時刻認証依頼RFC3161 形式(国際標準)

タイムスタンプの利点

ULSAPO での自動バックフィル(cron_tsa_backfill.php)

旧方式で署名された書類(タイムスタンプなし)も、後付けで TSA タイムスタンプを付与できます:

技術詳細: TSA への通信は非同期で行われ、署名者の体験をブロックしません。タイムスタンプ取得に失敗した場合は自動リトライされます(最大 7 日)。

7. 監査ログ・検証(事後の真正性確認)

監査ログの内容

すべての署名操作は監査ログに記録されます。左メニュー 「管理」「監査ログ」 で確認できます:

項目記録内容用途
署名者氏名・メールアドレス誰が署名したか
署名日時年月日時分秒(秒単位)いつ署名したか
書類名ファイル名・タイトル何を署名したか
ハッシュ値SHA-256 ハッシュ改変検出
TSA タイムスタンプRFC3161 形式第三者認認証の日時
OTP 確認成功 / 失敗(失敗回数)本人確認の履歴
同意チェック状況各チェックボックスの ON/OFF同意内容
IP アドレス署名時の署名者 IPアクセス元追跡

真正性の事後検証

署名済み PDF に対して、ULSAPO 側で真正性を検証できます:

API: api_esign_verify.php

定期的な検証

ULSAPO は以下の定期検証を自動実行します:

訴訟対応: 万が一紛争が生じ、「この書類は改変されていないか」を主張する場合、監査ログと RFC3161 タイムスタンプが強力な証拠になります。

8. ワークフロー(下書き→送信→署名待ち→完了)

ステータス遷移図

ステータス説明次のアクション
下書き署名依頼を作成したが、まだ送信していない状態「送信」ボタンで次へ
署名待ち署名者にメール送信済み。返信待ち署名者がリンクをクリックして署名
署名中署名者が署名画面にアクセスしている状態署名者が「完了」をクリック
署名完了全署名者の署名が完了した状態署名済み PDF をダウンロード
キャンセル署名依頼を中止した状態(終了状態)

署名待ち期間中の操作

署名完了後の操作

Tips: 署名完了後、署名済み PDF は改変不可の状態で保管されます。顧客への返却、社内保管、クラウド共有すべてに対応。

9. トラブル対応(署名リンク期限切れ、署名者の変更)

署名リンクの期限切れ

症状: メール内のリンクをクリックしても「期限切れ」と表示される。

対応:

  1. 依頼側が ULSAPO で該当依頼を開く
  2. 「詳細」→「署名期限を延長」をクリック(+7 日)
  3. 「リマインダーを送信」で署名者に新しいリンクを再送信
  4. 署名者は新しいリンクから署名を進める

署名者の変更

症状: 署名依頼を送信したが、別の人に署名してもらいたい。

対応:

  1. ステータス「署名待ち」の状態で「署名者を編集」をクリック
  2. 新しい署名者の名前・メール・電話を入力
  3. 「保存」→「リマインダーを送信」
  4. 前の署名者には自動キャンセルメールが送信される(設定で変更可)

OTP(SMS)が届かない

症状: 署名者が「OTP が届かない」と連絡。

対応:

署名画面が開かない

症状: メール内のリンクをクリックしても真っ白な画面が表示される。

対応:

注意: 署名者の連絡先(メール・電話)が誤っている場合、訂正後は「リマインダーを送信」で新しい連絡先に送信されます。古い連絡先への再送信はできません。

10. 事務処理規程(参考リンク)

電子署名を組織的に導入する場合、以下の参考資料をご確認ください:

また、導入前に以下の確認をお勧めします:

ULSAPO サポート: 事務処理規程の作成・修正は、ULSAPO サポートでもサポート可能です。お気軽にご相談ください。

11. よくある質問

Q1. 電子署名は本当に法的効力を持ちますか?

電子署名法では、本機能のような適切な電子署名については「真正性の推定」を受けると規定されています。ただし、実際の法的効力は契約相手方・関連する民訴法の解釈、及び必要に応じて裁判所の判断に依存します。導入前に顧問弁護士にご相談ください。

Q2. RFC3161 タイムスタンプは何ですか?

RFC3161 は ISO 標準のタイムスタンプ形式です。「この署名は〇〇年〇〇月〇〇日に確実に存在していた」ことを、独立した認証局(TSA)が認証します。改変防止、日時証明の強化に役立ちます。

Q3. 紙の署名とどう違いますか?

電子署名は紙の署名より検証能力が高いです。改変検出(ハッシュ値)、日時認証(TSA)、本人確認(OTP)の 3 点が自動記録されます。裁判では反論しづらい証拠になります。

Q4. 署名期限を過ぎるとどうなりますか?

デフォルト 7 日です。期限後、メール内のリンクは無効化されます。延長したい場合は「署名期限を延長」で手動延長してください。

Q5. 複数人(例: 売主・買主・仲介業者)の署名に対応していますか?

はい。ステップ 2 で「+ 署名者を追加」を何度もクリックして複数人を登録できます。全員署名完了後、依頼ステータスは「署名完了」になります。

Q6. 署名済み PDF に改変が加えられた場合、検出できますか?

はい。api_esign_verify.php で検証を実行すると、改変の有無が判定されます。ハッシュ値が一致しない場合「改変された可能性」がアラートされます。

Q7. 署名済み PDF はどのくらい保管されますか?

ULSAPO システムに 30 年保管されます。監査ログも同期間保持。訴訟対応に必要な期間は十分確保されています。

Q8. 個人(個人事業主)でも電子署名を利用できますか?

はい。個人事業主の方の利用も対応しています。本人確認(OTP)がありますので、本人による署名であることが証明されます。

Q9. スマートフォンでの署名に対応していますか?

はい、フル対応。タッチペン・指での署名、タブレットでの操作も可能です。署名結果は PC 上と同等の法的効力を持ちます。

Q10. 署名者が誤って署名してしまいました。取消できますか?

署名完了後は取消できません(法的効力のため)。ただし、新しい依頼を作成して再署名を依頼することは可能です。前の署名は「無効版」として監査ログに残ります。