賃貸管理 SaaS 規模別 比較 2026|1-3 名/4-15 名/16 名以上で選ぶべき 10 社徹底検証
1-3 名/4-15 名/16 名以上 の規模別に、賃貸管理 SaaS 10 社 (ULSAPO/いえらぶ/賃貸クラウド/賃貸名人 等) を機能・料金・サポート・乗換コストで完全比較。宅建士・馬場の現場検証。
▼ より深く学びたい方へ: 賃貸保証会社 比較 完全ガイド 2026|大手 12 社 + 法定要件 + … をご覧ください。
▼ より深く学びたい方へ: 物件管理 SaaS 完全比較 2026|入居者管理・契約・原状回復・修… をご覧ください。
この記事の結論 (90 秒で読める)
- 1-3 名・物件 200 戸以下なら ULSAPO 無料プラン / 賃貸名人 / 賃貸革命の軽量版。初期費 0〜5 万円、月額 0〜1.5 万円で十分回ります
- 4-15 名・物件 200-1,500 戸のボリュームゾーンなら ULSAPO スタンダード / いえらぶ CLOUD / リドックス / 賃貸クラウド の 4 社が現実的。月額 3-12 万円が相場
- 16 名以上・物件 1,500 戸以上なら ESいい部屋 / 賃貸名人 Pro / いえらぶ CLOUD エンタープライズ。月額 15-50 万円+ カスタマイズ前提
- 規模を間違えると「機能過多で誰も使わない」か「機能不足で並行運用が増える」のどちらかに必ず陥ります。年間 100-300 万円の隠れコストになります
- 乗換タイミングの目安は「物件数 200 戸超え」「2 拠点目開設」「人員 +3 名」のいずれか。ここを超えたら次の規模帯の SaaS を 1 度は試算すべきです
こんにちは、ULSAPO 株式会社代表で宅地建物取引士の馬場生悦 (ばば しょうえつ) です。私たちは中小不動産会社 1,000 社以上に賃貸管理・CRM SaaS を提供してきました。その現場で毎月のように頂くご相談が「結局うちの規模ではどの賃貸管理 SaaS が合うのか」「物件数が増えてきたが乗換のタイミングがわからない」「いえらぶと賃貸クラウド、何が違うのか」というものです。
賃貸管理 SaaS は機能比較サイトを見ても、「全部入り」を謳う製品ばかりで、自社の規模に合うかどうかは判断しづらいのが実情です。この記事は、規模別 (1-3 名 / 4-15 名 / 16 名以上) に切り分けて、主要 10 社を機能・料金・サポート・乗換コストの 4 軸で 12,000 字に整理したものです。私が宅建士として 8 年間の現場運用と、ULSAPO の導入支援で見てきた「うまくいった会社」「失敗した会社」の数字を、固有名詞付きで書きました。
目次
- 賃貸管理 SaaS とは + なぜ規模別の選定が必要か
- 規模別の典型的なお悩み (1-3 名 / 4-15 名 / 16 名以上)
- 1-3 名向け おすすめ 3 社 + 選定基準
- 4-15 名向け おすすめ 4 社 + 選定基準 (ボリュームゾーン)
- 16 名以上向け おすすめ 3 社 + 選定基準
- 全 10 社徹底比較 表 (機能・料金・運用・サポート・乗換)
- 規模を間違えると起こる 4 つの失敗
- 乗換のタイミングと判断軸 (物件数 200 → 300 戸の壁)
- 導入 3 ステップ + 90 日で定着させる運用
- ULSAPO の規模別おすすめ理由 (中小不動産 1,000 社実績)
- よくある質問 FAQ
1. 賃貸管理 SaaS とは + なぜ規模別の選定が必要か
賃貸管理 SaaS とは、入居者・オーナー・建物・家賃・修繕・契約更新までの賃貸管理業務を 1 つのクラウド台帳で一元管理するシステムです。かつてはパッケージソフト (賃貸名人デスクトップ版・賃貸革命 7 など) が主流でしたが、2018 年以降クラウド化が進み、現在は SaaS 型が中小不動産の標準になりつつあります。
SaaS 化のメリットは、(1) 初期費が数十万円→数万円まで下がった、(2) 月額課金で解約しやすい、(3) スマホで物件・入居者情報を確認できる、(4) 法改正 (民法・電子契約) に自動追従、の 4 点です。
1-1. なぜ「規模別」で選ばないと失敗するか
賃貸管理 SaaS は、扱える物件数・ユーザー数・サポート体制で価格帯が大きく分かれます。社員 3 名で物件 150 戸の会社が、社員 50 名向けの高機能 SaaS を契約しても、機能の 80% は使われずに月額だけが重くのしかかります。逆に、社員 12 名で物件 800 戸の会社が、1 人社長向けの軽量プランで運用し続けると、家賃滞納の見逃しやオーナー報告の手作業に年間数百時間を消費します。
SaaS 比較サイトでは「機能数」「価格」だけが並びますが、本当に効く軸は「自社規模で運用が回るか」です。これが規模別比較が必要な理由です。
1-2. 規模を分ける 3 つの軸 (人員・物件数・拠点数)
私たちが現場で使っている規模区分は、人員・物件数・拠点数の 3 軸を組み合わせたものです。
| 規模帯 | 人員 | 管理戸数 | 拠点 | 典型的な月額予算 |
|---|---|---|---|---|
| 小規模 | 1-3 名 | 〜200 戸 | 1 拠点 | 0〜1.5 万円 |
| 中規模 | 4-15 名 | 200〜1,500 戸 | 1〜3 拠点 | 3〜12 万円 |
| 大規模 | 16 名以上 | 1,500 戸〜 | 3 拠点以上 | 15〜50 万円+ |
あくまで目安です。物件数が 200 戸を超える 3 名体制や、人員 5 名で 3,000 戸を扱う管理特化会社など、変則パターンも実在します。その場合は「物件数」を優先軸にするのが現場感覚として正解です。
馬場の現場メモ #1
静岡の社員 8 名・物件 520 戸の管理会社さんが、社員 30 名規模向けの高機能 SaaS を月額 18 万円で 2 年運用していました。実際に使われていた機能は「家賃管理」「オーナー報告」「修繕履歴」の 3 つだけ。残り 20 機能以上は触られていませんでした。中規模向け SaaS に乗換後、月額 5.5 万円・機能 12 個に絞られ、現場が逆に回り始めました。「機能数」と「現場の使いやすさ」は反比例することが多い、と痛感した事例です。
2. 規模別の典型的なお悩み (1-3 名 / 4-15 名 / 16 名以上)
規模ごとに、私たちが現場で実際に聞いてきた「お悩み」は明確に分かれます。これを把握しておくと、SaaS 選定の優先順位がブレません。
2-1. 1-3 名・物件 200 戸以下の典型悩み
- 「Excel で十分」と言われ続けて 10 年経った。家賃の入金確認だけで月末に 3 日潰れる
- オーナーへの月次報告を手書き Word で作っていて、1 物件 30 分かかる
- 退去・更新の通知を見逃して、慌てて連絡することがある
- SaaS は「高そう」「難しそう」と感じて、検討すら止まっている
- 銀行通帳の入金消し込みが、月初の地獄作業になっている
2-2. 4-15 名・物件 200〜1,500 戸の典型悩み (ボリュームゾーン)
- パッケージ型 (賃貸名人・賃貸革命) を 10 年使っていて、スマホで見られない・サーバー更新が重い
- 営業・管理・経理で別ツールを使い、月末の突合に経理 1 人が 40〜80 時間取られる
- オーナーから「Web で見たい」と言われ始めたが、対応できていない
- 2 店舗目を出したいが、現状の SaaS が複数拠点に対応していない
- 引退社員のノウハウがシステムに残っておらず、新人育成に半年かかる
2-3. 16 名以上・物件 1,500 戸以上の典型悩み
- API 連携・SSO (シングルサインオン)・権限管理が必須要件になっている
- ベンダーへのカスタマイズ要望が年 10 件以上発生し、対応スピードに不満がある
- BI ツール (Tableau / Looker) と連携した経営ダッシュボードを社長が求めている
- 会計 (勘定奉行・MF クラウド・freee 等) とのリアルタイム連携が必須
- 個人情報保護法の改正対応、監査ログ要件が満たせていない
3 つの規模帯で、お悩みの「種類」がまったく違うことがわかります。ここを無視して「機能数」だけで SaaS を選ぶと、自社のお悩みに対応していない製品を選ぶことになります。
3. 1-3 名向け おすすめ 3 社 + 選定基準
1-3 名・物件 200 戸以下の小規模会社が、賃貸管理 SaaS を選ぶときの基準と、おすすめの 3 社をご紹介します。
3-1. 1-3 名向けの選定基準 5 項目
- 月額 1.5 万円以下 — それ以上は粗利を圧迫する
- 初期費 5 万円以下、もしくは 0 円 — 小規模で初期費 30 万円は重すぎる
- マニュアルなしで触れる UI — IT 担当者がいないので、研修コストは捻出できない
- 家賃管理・更新管理・オーナー報告の 3 機能が標準装備
- 無料体験 or 無料プランがあること — 失敗したときの解約コストをゼロにできる
3-2. おすすめ 1: ULSAPO 無料プラン
月額: 0 円 (無料プラン) / 初期費: 0 円 / 物件数: 100 戸まで / ユーザー: 3 名まで。クレカ不要・1 週間導入。家賃管理・更新管理・オーナー報告・反響取り込みまでが無料プランに含まれます。1-3 名の会社が「とりあえず SaaS を試したい」というケースでまず最初に検討すべき選択肢です。物件数 100 戸を超えたらスタンダードプラン (月額 1.5 万円) に移行できる段階設計が組まれています。
3-3. おすすめ 2: 賃貸名人 (デスクトップ・クラウドハイブリッド版)
月額: 6,000 円〜 / 初期費: 5 万円前後 / 物件数: 制限なし。1995 年から続く老舗パッケージで、シェアが高く現場の経理担当者にとっては「知っているソフト」という安心感があります。クラウド対応の Pro 版もあり、デスクトップ版からの移行ルートが整理されています。ただし、UI がやや古く、若い社員にとっては学習コストが高めです。
3-4. おすすめ 3: 賃貸革命 7 (ライトプラン)
月額: 9,800 円〜 / 初期費: 10 万円前後 / 物件数: 200 戸まで。賃貸管理機能に特化し、家賃滞納督促・修繕履歴管理に強みがあります。電話サポートが手厚く、IT に不慣れな経営者層に評価されています。SaaS というよりはパッケージに近い思想で、カスタマイズ性は限定的です。
3-5. 1-3 名向け 比較表
| 製品 | 月額 | 初期費 | 無料体験 | 強み |
|---|---|---|---|---|
| ULSAPO 無料プラン | 0 円 | 0 円 | 無料プラン恒久 | 初期コスト 0、CRM 同梱 |
| 賃貸名人 | 6,000 円〜 | 5 万円 | 30 日 | 老舗の安心感、経理 UI |
| 賃貸革命 7 | 9,800 円〜 | 10 万円 | 14 日 | 家賃督促・電話サポート |
馬場の現場メモ #2
群馬の社員 2 名・物件 80 戸の管理会社さんが、ULSAPO 無料プランで 1 年半運用しました。社長は「無料だと続かないのでは」と懸念していましたが、運用ルール (毎月 5 日に家賃消し込み・10 日にオーナー報告) を最初に決めたので定着。年間 90 万円のサポート外注費を内製化できました。「無料か有料か」より「ルールがあるか」が定着率を決める、という現場の真理だと感じます。
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無料で始める →4. 4-15 名向け おすすめ 4 社 + 選定基準 (ボリュームゾーン)
4-15 名・物件 200〜1,500 戸は、日本の賃貸管理会社で最もボリュームの厚い層です。ここで SaaS 選定を間違えると、年間 200〜500 万円の機会損失になります。
4-1. 4-15 名向けの選定基準 6 項目
- 月額 3〜12 万円のレンジ — このレンジを大きく外れる SaaS は要警戒
- 賃貸管理 + CRM + 電子契約の連携 — 二重入力を撲滅できるか
- スマホアプリ or レスポンシブ Web — 営業が外出先で物件・入居者情報を確認できる
- 会計ソフト連携 — freee / MF クラウド / 弥生会計との API 連携
- 複数拠点対応 + 権限管理 — 2 店舗目以降の展開に耐える
- 導入支援が日本人サポートで電話対応可能 — 海外チャットだけでは現場が動けません
4-2. おすすめ 1: ULSAPO スタンダード / プロプラン
月額: 4.5 万円 (スタンダード) / 9.8 万円 (プロ) / 初期費: 0〜10 万円。賃貸管理・CRM・電子契約・マイソク作成・反響取り込みの 14 機能がワンライセンス。4-15 名・物件 200〜1,500 戸のボリュームゾーンに最適化された設計で、私たち自身が中小不動産 1,000 社の運用で磨いてきた製品です。Excel・賃貸名人からの移行支援が標準で、最短 1 週間導入が可能です。
4-3. おすすめ 2: いえらぶ CLOUD
月額: 6〜15 万円 / 初期費: 10〜30 万円。いえらぶ GROUP が提供する不動産業界特化型の総合 SaaS。反響取り込み・物件マスタ連動が標準装備で、ポータル広告との連携が強み。営業色は強めですが、機能の幅は広く、4-15 名規模で全部入りを求めるなら有力候補です。
4-4. おすすめ 3: リドックス (REDOCS)
月額: 5〜12 万円 / 初期費: 15〜40 万円。賃貸管理に特化したクラウド SaaS。オーナー Web ポータル・スマホアプリ・修繕履歴管理が強く、物件 500〜2,000 戸の管理特化会社に支持されています。CRM 機能は控えめなので、CRM は別ベンダーで補完する前提です。
4-5. おすすめ 4: 賃貸クラウド
月額: 3〜8 万円 / 初期費: 5〜15 万円。中小不動産向けクラウド賃貸管理。賃貸名人クラウド版に近い設計思想で、デスクトップ系賃貸管理ソフトからの乗換が想定された UI。家賃管理・更新管理を堅実にこなす製品で、機能の絞り込みが好印象。
4-6. 4-15 名向け 比較表
| 製品 | 月額 | 初期費 | CRM 同梱 | 電子契約 | 得意分野 |
|---|---|---|---|---|---|
| ULSAPO | 4.5〜9.8 万円 | 0〜10 万円 | ○ | ○ | 14 機能ワンライセンス、移行支援 |
| いえらぶ CLOUD | 6〜15 万円 | 10〜30 万円 | ○ | △ (別オプション) | 反響取り込み・ポータル連携 |
| リドックス | 5〜12 万円 | 15〜40 万円 | △ | △ | 賃貸管理特化、オーナー Web |
| 賃貸クラウド | 3〜8 万円 | 5〜15 万円 | △ | △ | パッケージ移行、家賃管理 |
馬場の現場メモ #3
横浜の社員 12 名・物件 720 戸の管理会社さんが、賃貸名人 (デスクトップ版) + CRM (別社) + 電子契約 (別社) の 3 本立てで月額 18 万円・突合作業 80 時間/月を消費していました。統合型 SaaS に切り替えた結果、月額が 9.8 万円に下がり、突合作業が 5 時間に短縮。年間 200 万円超のコスト削減を実現しました。「機能の足し算」より「業務の引き算」が中規模会社では効きます。
5. 16 名以上向け おすすめ 3 社 + 選定基準
16 名以上・物件 1,500 戸以上の規模になると、選定基準が「機能数」から「拡張性」「セキュリティ」「カスタマイズ性」にシフトします。
5-1. 16 名以上向けの選定基準 6 項目
- API 公開と SI 連携実績 — 自社で BI ツール・基幹会計と接続できるか
- SSO (Azure AD / Google Workspace) 対応 — IT 部門の運用負荷を下げる
- 権限管理が部署別・拠点別に細かく設定可能
- 監査ログ・操作ログの保全 — 個人情報保護法・内部統制対応
- カスタマイズ性と専任 CS — 年 10 件以上の要望に追従できるか
- SLA (稼働率保証) — 99.9% 以上を契約に明記できるか
5-2. おすすめ 1: ESいい部屋 (ES Plan)
月額: 25〜80 万円 / 初期費: 50〜300 万円。大手不動産会社の導入実績が厚い、業界向けエンタープライズ SaaS。基幹会計・SSO・BI 連携が標準で、IT 部門が運用設計しやすい構造。導入コンサルが付属するケースが多く、自社にプロジェクトマネージャーがいない場合でも進行可能。
5-3. おすすめ 2: 賃貸名人 Pro / Enterprise
月額: 15〜50 万円 / 初期費: 30〜200 万円。長年のシェアと、業務フローの細かい部分に対応できる柔軟性。経理・管理部門のベテラン層に「使い慣れた」安心感があるため、社員 30 名超の中堅管理会社で多く採用されています。クラウド化も進んでおり、徐々にエンタープライズ向けに進化中。
5-4. おすすめ 3: いえらぶ CLOUD エンタープライズ
月額: 20〜60 万円 / 初期費: 50〜250 万円。中規模向けの CLOUD と同じ思想を、複数拠点・大量物件に拡張したプラン。ポータル広告連携・反響取り込みの強みはそのまま、権限管理・SSO・監査ログが追加される構造。グループ会社展開している不動産企業に向きます。
5-5. 16 名以上向け 比較表
| 製品 | 月額 | 初期費 | SSO | API | カスタマイズ |
|---|---|---|---|---|---|
| ESいい部屋 | 25〜80 万円 | 50〜300 万円 | ○ | ○ | 高 (専任 CS) |
| 賃貸名人 Pro | 15〜50 万円 | 30〜200 万円 | △ | △ | 中 |
| いえらぶ CLOUD Ent. | 20〜60 万円 | 50〜250 万円 | ○ | ○ | 高 |
大規模帯の選定では、製品スペックよりも「導入プロジェクト全体の伴走力」がベンダーの差になります。RFP を出して 3 社に提案させ、デモではなく「自社の実データを少量入れて 2 週間試す PoC」をやるべきです。
6. 全 10 社徹底比較 表 (機能・料金・運用・サポート・乗換)
10 社を 1 つの表に並べると、規模帯ごとの棲み分けがクリアに見えます。
| 製品 | 規模帯 | 月額 | 初期費 | CRM | 電子契約 | サポート | 乗換難度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ULSAPO 無料 | 1-3 名 | 0 円 | 0 円 | ○ | ○ | 電話・チャット | 低 |
| 賃貸名人 | 1-3 名 | 6,000 円〜 | 5 万円 | × | × | 電話 | 低 |
| 賃貸革命 7 | 1-3 名 | 9,800 円〜 | 10 万円 | × | × | 電話 | 低 |
| ULSAPO スタンダード | 4-15 名 | 4.5 万円〜 | 0〜10 万円 | ○ | ○ | 電話・チャット・訪問 | 低 |
| いえらぶ CLOUD | 4-15 名 | 6〜15 万円 | 10〜30 万円 | ○ | △ | 電話・チャット | 中 |
| リドックス | 4-15 名 | 5〜12 万円 | 15〜40 万円 | △ | △ | 電話 | 中 |
| 賃貸クラウド | 4-15 名 | 3〜8 万円 | 5〜15 万円 | △ | △ | 電話・メール | 中 |
| ESいい部屋 | 16 名+ | 25〜80 万円 | 50〜300 万円 | ○ | ○ | 専任 CS | 高 |
| 賃貸名人 Pro | 16 名+ | 15〜50 万円 | 30〜200 万円 | △ | △ | 電話・訪問 | 高 |
| いえらぶ Ent. | 16 名+ | 20〜60 万円 | 50〜250 万円 | ○ | ○ | 専任 CS | 高 |
※ 月額は標準的なレンジ。実際は契約条件・オプション構成で増減します。直近の正式見積は各社に直接ご請求ください。乗換難度は「現行 SaaS からの移行所要期間」を低 (〜1 週間) / 中 (1〜2 ヶ月) / 高 (3 ヶ月+) で記載。
もう少し細かい機能別の比較は 賃貸管理 SaaS 比較 2026 で 30 項目チェックリスト付きで解説しています。料金体系の選定ポイントは SaaS 選定チェックポイント もあわせてご参照ください。
馬場の現場メモ #4
千葉の社員 7 名・物件 340 戸の管理会社さんが、エンタープライズ向け SaaS を月額 38 万円で 1 年運用していました。社長は「大手が使うものは安心」と判断したそうですが、機能の 70% は使われず、年間 456 万円が「使わない機能の維持費」に消えていました。規模帯に合わせると、本来は月額 6 万円で同じ業務が回ります。年間 384 万円の機会損失でした。
7. 規模を間違えると起こる 4 つの失敗
規模に合わない SaaS を選ぶと、現場で必ず起きる失敗パターンがあります。私たちが見てきた中で頻度が高いものを 4 つにまとめます。
失敗 1. 高機能 SaaS を入れて誰も使わない (オーバースペック)
社員 8 名の会社が、エンタープライズ向けの月額 30 万円 SaaS を契約してしまうケース。機能は 80 個あるのに、使われているのは 6 個だけ。残り 74 個は研修コストと混乱を生み、月額の 70% は「使わない機能の維持費」に消えます。年間 252 万円の機会損失。
失敗 2. 低機能 SaaS を使い続けて並行運用が増える (アンダースペック)
物件数が 200 戸を超えたのに、1-3 名向けの軽量 SaaS を使い続けるケース。家賃滞納の検知が手作業になり、オーナー報告は別 Word で作成、CRM は Excel と分断。「3 つのツールに同じデータを入力」が日常化し、経理担当が月 60〜80 時間を突合作業に消費します。年間 144〜192 万円の人件費損失。
失敗 3. パッケージ型をクラウドと誤認して契約する
「クラウド対応」と謳っていても、実態はオンプレ + Web 画面の薄皮 1 枚というケースが業界には残っています。スマホで使えない、複数拠点で同時編集できない、サーバー保守が必要、というパッケージ型の制約をそのまま引き継いでいるパターンです。契約前に「マルチデバイス」「同時編集」「拠点間データ同期」を必ず確認すべきです。
失敗 4. ベンダーの「全部入り」プランに引きずられる
営業から「将来 16 名超まで使えるから、最初からエンタープライズで」と提案され、必要のないオプションまで契約してしまうケース。SaaS は「必要になったらアップグレード」できるのが本質的な強みです。今の規模に合うプランから始めて、成長に応じて引き上げるのが正解です。逆に「今から最大で」は SaaS の思想に逆行します。
これら 4 つの失敗を回避するために、Excel から脱却するタイミング・落とし穴は エクセル賃貸管理の限界と乗換タイミング で詳しく整理しています。
8. 乗換のタイミングと判断軸 (物件数 200 → 300 戸の壁)
「今の SaaS をいつまで使うべきか」「いつ次の規模帯に乗り換えるべきか」は、社長の悩みベスト 3 に入ります。私たちが現場で使っている乗換判断のシグナルを 5 つにまとめます。
8-1. 乗換シグナル 5 つ
- 管理物件数が 200 戸を超えた — 軽量プランの限界。中規模 SaaS への移行検討タイミング
- 2 拠点目を出した、または出す予定 — 複数拠点対応・権限管理が必須要件に
- 人員が 3 名増えた — ライセンス追加 + 業務分担の再設計が必要
- 月末突合作業が経理 1 人で 40 時間を超えた — 統合型への移行で半分以下に削減できる
- オーナーから「Web で確認したい」と要望が来た — オーナー Web ポータルが標準機能の SaaS へ
8-2. 物件数 200 → 300 戸の壁が最も危険
私たちが現場で最も多く見るのが、物件数 200〜300 戸ゾーンでの「乗換タイミングを逃して業務が破綻するパターン」です。200 戸までは何とか今のシステムで回せるのですが、250 戸を超えたあたりから家賃滞納の見逃し・更新通知の漏れ・修繕履歴の混乱が連鎖的に発生し始めます。物件 300 戸を超えると、月次オーナー報告だけで経理 1 人が 60 時間取られる事態になります。
このゾーンに入る前に、中規模 SaaS への乗換を「90 日プロジェクト」として計画するのが正解です。「忙しくなってから検討」は手遅れになります。
8-3. 乗換時のデータ移行コストの相場
| データ種別 | 件数目安 | 移行所要 | 外注費相場 |
|---|---|---|---|
| 物件マスタ | 200〜1,500 戸 | 3〜7 日 | 5〜30 万円 |
| 入居者・契約データ | 200〜1,500 件 | 5〜10 日 | 10〜50 万円 |
| 家賃入金履歴 (過去 1 年) | 2,400〜18,000 件 | 3〜5 日 | 5〜20 万円 |
| 修繕履歴・更新履歴 | 500〜3,000 件 | 2〜4 日 | 3〜15 万円 |
SaaS ベンダーによっては、無料でデータ移行を代行してくれるケースもあります (ULSAPO スタンダード以上は移行支援込み)。検討時に必ず「移行コストいくら、所要何日、誰がやる」を確定させてから契約してください。
▼ 規模別 SaaS 選定 + 乗換チェックリスト
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規模別 選定基準・10 社比較表・乗換 5 シグナル・移行コスト相場を 1 つの PDF に。
PDF をダウンロード →9. 導入 3 ステップ + 90 日で定着させる運用
SaaS は「契約してから 90 日が勝負」です。90 日で定着させるための導入 3 ステップと、運用ルールを整理します。
9-1. STEP 1: 30 日 — データ移行と初期設定 (Day 1〜30)
- 物件マスタ・入居者データを CSV で書き出し、新 SaaS に投入
- 家賃口座・送金ルール・オーナー報告テンプレを設定
- 権限管理 (営業 / 管理 / 経理 / 役員) を確定
- 並行運用 (旧システムと新システム両方に入力) は避け、移行日を全社で 1 日に決める
9-2. STEP 2: 60 日 — 業務切り替えと運用ルール整備 (Day 31〜60)
- 新規契約・新規物件は新 SaaS のみで運用開始
- 家賃消し込み・オーナー報告・更新通知のタイミングを月次カレンダーに固定
- 「入力タイミング」「必須項目」「責任者」をマニュアル 1 ページにまとめて店舗に貼り出す
- 週次 30 分の「SaaS 運用会議」を社内で開始
9-3. STEP 3: 90 日 — KPI 可視化と改善サイクル (Day 61〜90)
- 家賃回収率・空室率・更新成約率・修繕対応時間の 4 KPI を社長ダッシュボードに常設
- 各担当者の作業時間を計測し、削減効果を数値化
- 残課題 (連携できなかった会計ソフト、未設定機能) を月 1 で潰す
- 90 日後に「初回成果報告」を社内全員でレビュー
9-4. 90 日で定着させる 4 つの運用ルール
- 経営者が毎朝 5 分ダッシュボードを見る — これが最大の定着要因。社長が見ている、と社員が認識すると入力品質が変わります
- 入力タイミングを明文化する — 「月初 3 営業日以内に家賃消し込み」「月 10 日までにオーナー報告」のように具体的に
- 並行運用を最大 30 日で打ち切る — それ以上引っ張ると新 SaaS が定着しません
- 研修より OJT — マニュアルではなく、ベテラン社員が新人の隣で実データを触らせる
導入プロジェクト全体の進め方は 不動産 DX ロードマップ もあわせてご参照ください。3 ヶ月単位で何をやるかをガントチャートで整理しています。
10. ULSAPO の規模別おすすめ理由 (中小不動産 1,000 社実績)
最後に、私たち ULSAPO が中小不動産 1,000 社に選ばれている理由を、規模別に整理します。営業ではなく、「現場で何が支持されているか」を率直に共有します。
1-3 名・物件 200 戸以下が選ぶ理由
月額 0 円の無料プランから始められること。クレカ不要・1 週間導入で、失敗時のリスクがゼロ。家賃管理・更新管理・オーナー報告・反響取り込みが標準装備で、Excel からの卒業先として最短距離。物件数が増えたらスタンダードプラン (月額 4.5 万円) に段階移行できる設計。
4-15 名・物件 200〜1,500 戸が選ぶ理由
賃貸管理 + CRM + 電子契約 + マイソク + 反響取り込みの 14 機能がワンライセンス。3〜4 個の SaaS を並行運用する重さがなく、月末突合作業を 80 時間→5 時間に短縮した事例多数。日本人サポートが電話で受けられ、宅建士・馬場が直接相談対応するケースもあります。
16 名以上・物件 1,500 戸以上が検討する理由
API 公開・SSO 対応・権限管理を整備したエンタープライズプランを提供。中規模で使っていたインターフェースをそのまま拡張できるので、社員の再研修コストがほぼ発生しません。プロジェクト管理は専任 CS が伴走。
「中小不動産 1,000 社」という実績の裏側には、私たちが宅建士・馬場の 8 年の現場運用と、ULSAPO の導入支援の現場で蓄積してきた「中小不動産が本当に必要としている機能」「使われない機能」の取捨選択があります。機能の足し算ではなく、業務の引き算ができる SaaS を作りたい、というのが私たちの設計思想です。
11. よくある質問 FAQ
Q1. 賃貸管理 SaaS の規模別の選び方を一言でまとめると?
人員と物件数で 3 つに分けます。(1) 1-3 名・物件 200 戸以下なら ULSAPO 無料プラン / 賃貸名人 / 賃貸革命の軽量プラン、(2) 4-15 名・物件 200〜1,500 戸なら ULSAPO スタンダード / いえらぶ CLOUD / リドックス / 賃貸クラウド、(3) 16 名以上・物件 1,500 戸以上なら ESいい部屋 / 賃貸名人 Pro / いえらぶ CLOUD エンタープライズ、が現場感覚での妥当解です。
Q2. 物件数 200 戸を超えたら乗換が必要ですか?
必須ではありませんが、検討すべきタイミングです。物件 200〜300 戸ゾーンで、家賃滞納見逃し・更新通知漏れ・修繕履歴混乱が連鎖的に発生し始めます。物件 300 戸を超えると月次オーナー報告だけで経理 1 人が 60 時間取られる事態になりやすいので、200 戸超えの段階で中規模 SaaS への移行を 90 日プロジェクトとして計画するのが安全策です。
Q3. いえらぶ CLOUD と賃貸クラウド、どちらが中小不動産に向きますか?
機能の幅といえらぶは反響取り込み・ポータル広告連携が強み、賃貸クラウドはパッケージ型 (賃貸名人など) からの移行のしやすさと家賃管理の堅実さが強みです。営業色 (反響獲得) を重視するならいえらぶ、賃貸管理業務の効率化を重視するなら賃貸クラウドが第一候補になります。両方デモを取り、自社の物件 10 件分のデータを入れて 2 週間試すのが間違いありません。
Q4. 無料プランでどこまで業務が回りますか?
ULSAPO 無料プランの場合、社員 3 名・物件 100 戸までであれば、家賃管理・更新管理・オーナー報告・反響取り込みの主要機能で日常業務が一通り回ります。群馬の社員 2 名・物件 80 戸の管理会社さんは、無料プランで 1 年半運用し、年間 90 万円のサポート外注費を内製化した事例があります。物件数 100 戸を超えたらスタンダードプラン (月額 4.5 万円) への移行を検討してください。
Q5. 賃貸管理 SaaS の導入期間はどれくらいですか?
規模帯と既存システムの状況で大きく変わります。1-3 名・Excel からの移行なら最短 1 週間、4-15 名・パッケージ型からの移行なら 1〜2 ヶ月、16 名以上のエンタープライズ案件は 3〜6 ヶ月が一般的な相場です。「90 日プロジェクト」として、データ移行 30 日・業務切り替え 30 日・KPI 整備 30 日で計画すると、中規模でも定着率が高まります。
まとめ — 賃貸管理 SaaS は「規模適合」で選ぶ
12,000 字をお読みいただき、ありがとうございます。最後に本記事の本質を 3 行にまとめます。
- 賃貸管理 SaaS は機能数ではなく「規模適合」で選ぶ。1-3 名 / 4-15 名 / 16 名以上で最適解が完全に変わる
- 4-15 名のボリュームゾーンは、賃貸管理 + CRM + 電子契約のワンライセンス統合型が最も運用負荷が低い
- 物件数 200 戸超え・2 拠点目開設・人員 +3 名のいずれかで乗換シグナル。先延ばしは業務破綻リスク
ご質問・ご相談は、無料アカウント作成後にチャットでも電話でも受け付けます。私自身が直接対応することも多いので、現場の悩みをそのままぶつけていただいて構いません。
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